2024年の医療機関廃業は過去最多 一般診療所の衰退要因は

ワカさんの医療ニュース

医療機関の統合廃業件数は過去最多

病院・一般診療所・歯科医院を含めた2024年1年間の「倒産・休廃業解散」動向がこのほど明らかになり、3業態の合計で倒産64件・休廃業解散が722件と3類型で各々、過去最多を更新しました。
 
まず施設3類型の倒産件数64件の内訳は、病院倒産は6件に留まりましたが、一般診療所が31件、歯科診療所が27件と医療機関全体でも小規模診療所倒産の多発が顕著です。態様別では「破産」が62件、「民事再生法」2件で、後者はいずれも病院による申請となり、再建を目指していることがわかります。
 
休廃業・解散722件(2023年度は620件)の業態は「診療所」587件、「歯科医院」118件、「病院」17件で「診療所」と「歯科医院」は過去最多を更新。全体の81.3%を占める「診療所」に関して、帝国データバンクは「診療所経営者の深刻な高齢化にある」と分析しています。
 

原因は診療所経営者の深刻な高齢化

同バンクの調査によると、年齢が判明している全国診療所経営者(1万836人)の年齢分布を調べたところ、70歳以上の経営者が全体の54.6%と過半数を占め、「今後、高齢化が更に進むことで、経営者の健康上の問題や死去によって、廃業する診療所はますます増える」と結論づけています。
 

ワカさんのひとこと

ワカさんワカさん
これは単に“院長の高齢化”だけが問題じゃないのではないでしょうか。後継者がいない、育ってない、もっというと“引き継ぎたくなるような職場環境じゃない”ってとこが本質では。スタッフの定着率が悪いとか、チーム運営が属人的とか、人のマネジメントがうまくいってないと、“継ぎたい”と思わない。いかに人材育成や職場改善にちゃんと投資することが重要かってことですね

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